一般社団法人スポーツ・コンプライアンス教育振興機構

連載コラム

2022.01.14

♯6「名将名言(2)」

 

 かつて、「巨人・大鵬・卵焼き」という言葉が流行した時代がありました。昭和40年代(1965~1974年)の高度経済成長期の「子どもが好きなもの」「子どもに人気のあるもの」の代名詞として、使われていました。
 スポーツと言えば、まずプロ野球、そして相撲がまず一番の人気種目であった時代です。
 今も根強い野球ファン、大相撲ファンは多くいますが、子どもたちにとっての大好きなスポーツ、人気のスポーツの代表は、サッカーでしょう。
 公園や広場でも、パパと男の子のキャッチボールの光景よりも、サッカーボールの蹴り合いの光景を見ることの方が多いと思います。
 その人気のサッカーの名指導者として全国高校選手権を6度制覇した元監督の小嶺忠敏(こみね ただとし)さんが1月7日に死去しました(享年76)。
 大久保嘉人(よしと)さん、平山相太(そうた)さん、三浦淳寛(あつひろ)さんら、名選手、名指導者を数多く育てたことで知られています。
 「人として生きていく上での基本を、スポーツを通して教えないといけない」。サッカーの技術だけでなく、社会における日常生活に求められる挨拶や礼儀、身だしなみなどを重んじ、自身も常に真摯な姿勢を貫き、教育者としての生き様を体現していました。
 「自信と過信は紙一重」。自信を持って目前の勝負、試合、競技に臨むことができるように厳しい訓練と日々の精進を積み重ねることは大切です。結果として、純粋な自信が自然に育まれていくのでしょう。一方、そうした厳しい訓練や日々の精進を無意識のうちにおろそかにして、根拠のない勝利や成功への主観的願望を客観的事実であるかのように錯覚することで過信が生まれ、結果、油断するために敗北、失敗を招くことになるのでしょう。
 これは、スポーツに限らず、日常生活でも芸術・芸能の分野でも学術・教育・文化・ビジネスなどの領域でも、共通しています。
 サッカーなどのスポーツを通して、こうした一人の人間として長い人生を歩むのに必要な心構えやふるまい方を教えてくれるような指導者・コーチは体罰・暴力・暴言・ハラスメントのような、スポーツを損ない、選手の人間的成長を損なうような言動とは自ずと無縁なのでしょう。

 

 

 

 

 

 

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